山口県下関市から長門市にかけての国道9号線は風光明媚な海岸線のドライブコースですが、近年角島大橋を中心に話題を呼んでいる観光地へと躍進しています。
特に2000年11月に開通した角島大橋は大いに話題を呼び、映画「四日間の奇蹟」(2005年)やドラマ「HERO特別編」(2006年)のロケ地として使われて以降、角島大橋は一躍有名になり、クルマのCMに使われる機会も増えました。
山口県下関市から長門市の海岸線は、昔から夕日の絶景スポットとしても知られていて、白い砂浜と透明度が高いエメラルドグリーンの海としても有名です。
今回は角島から長門市にかけての海岸線の観光地を旅してきました。時間の制約があったのですべてを回ることはできませんでしたが、是非行ってほしいスポットを中心にご紹介していきますね。
山口観光角島大橋、絵になる定番の撮影スポット
この日は天気もよく、最高のドライブ日和でした。関門トンネルをくぐり、下関市街を抜け、日本海沿いを走る国道191号線(通称イクイチ街道)に出ます。
朝が早かったので、下関市街地を抜けるまでは夜が明けない状態で走り、国道191号線に出るとようやく夜が明けだしました。
この国道は東側が山手になるので、日の出の時刻を過ぎてもしばらくは太陽を拝むことはできません。
この頃の下関付近の日の出の時刻は、7時10分過ぎぐらいのはずですが、7時半を過ぎても東の空は明るいのですが、海岸線はまだどんよりとしていますね。
写真を見ていただければわかると思いますが、西の空にはまだこうこうとお月さまが光っておりました。その光が海に反射していい景色を描き出しています。
さて、角島大橋入口まで到着した時間は午前8時ちょうど、ようやく太陽に照らされて日本海も輝き始めました。
この写真は角島の観光を語る時には必ず出てきますね。橋を渡る前に、定番撮影スポットからの一枚です。
近頃では、各自動車メーカーのCM撮影が多くなっているみたいですが、確かに絵になる「角島大橋」、最高のロケーションだと思います。
2020年8月1日に全国で放送が始まったトヨタ「カローラツーリング」のCMをはじめ、これまで多くの自動車のCMのロケ地に使われてきたのですね。
ちなみに、これまで角島大橋で撮影されたクルマは、レクサス「GS450h」、トヨタ「アリオン」「カローラツーリング」、日産「デイズ」「ノート」、ホンダ「NSX」、スズキ「スイフト」、三菱「ギャランフォルティス」に加え、カー用品においてもコムテックのドライブレコーダー「HDR-352GHP」など多岐に渡ります。
さて、今回は平日であったため、観光客も見られず、交通量もまったくない状態でした。
日曜日や祭日だったら、冬でも朝から観光客が押し寄せている場所で、現在は本当に人気が出ていますよね。
この撮影スポットの上には住宅街があります。週末には多くの人が訪れて路上駐車をするために苦情も出ているとのこと。
近隣の方の迷惑にならないように撮影しましょう。
道の駅「北浦街道豊北」
角島の10分ほど手前に道の駅「北浦街道豊北」があり、立ち寄りましたが今日は休館日ということでトイレだけ借りてすぐ出てきました。
実は帰りに立ち寄って、現在大人気の「海鮮丼」を食べて帰るつもりでしたが、残念です。
この道の駅「北浦街道豊北」は、2018年道の駅人気ランキング第一位になったそうです。
投票のやり方がイマイチわからないのですが、あくまでも口コミランキングみたいですから、どうなのかな、と思ったりもしています。
去年寄った時には、正直、あまり大したことがないな、と思っていたので驚きました。
なんでそこまで人気が出ているのかを今日は調べるつもりでいたのですが、休館日ではどうしようもないですね。
近いうちにもう一度訪問して調査していきます。
角島に立つ洋式灯台
さて、撮影も済ませて、角島大橋を角島に向いて渡っていきます。
3年ぶりに訪れましたがまったく変わっていないようで、橋を渡りきって2~3分ほどで、左手にお土産屋さんとお食事処が併設された道の駅みたいなものがあります。
3年前にここで海鮮丼を食べたのですが、正直、あまりオススメできません。なぜなら金額と比較してボリューム感がまったくない。
そしてけして不味くはないのですが、おいしくもない。といった感じですね。
今回は朝が早いので開店していないと思いながら、またトイレだけ借りるつもりで入ったら休館日でした。
火曜日は観光地の休館日が多いですね。
またトイレだけ済まし、角島観光の代表である灯台へと向かいました。
灯台付近の路肩には駐車できません。有料ですがこの灯台に行くときは、必ず有料駐車場に車をとめて散策に出てください。
今回は8時過ぎだったのですが駐車場はまだ開場してませんでした。路肩に車を止めて撮影しましたが、誰もいない観光地は本当に寂しいですね。
「角島灯台」、ごく普通の名前です。この灯台は御影石造りで有名です。いわいる洋式灯台と言われているものです。
また、この灯台には直接登ることはできません。横にある展望台から日本海を眺望できます。3年前に撮った写真があるので載せておきます。
こんな感じですね。この時も今日と同じように天気がよく、真冬でしたが山陰にしては風もなくポカポカ陽気でした。この時は日曜日だったので朝から駐車場もけっこう入っていますね。
さて、角島を出て交差点を左折(長門方面)するとすぐ公園の駐車場があります。50~60台は止められて、トイレもあるのでここからの写真撮影もいいショットが撮れるし、写真の左側に写っていますが、交差点を渡ったところにちょっとした展望所があるのでおススメです。ここの駐車場は無料です。
ちょうどこの標識がある前が駐車場ですね。ここから撮った写真もみなさんけっこう使ってますよ。ここから撮るとこういう写真になります。
恋人の聖地「ホテル西長門リゾート」
ここの駐車場で、すぐそこの「ホテル西長門リゾート」が「恋人の聖地」だったことを思い出し、見学できるかがわかりませんでしたが行ってみました。
これが「ホテル西長門リゾート」ですね。
入口付近にホテル関係者の方がいたので訪ねてみたところ、やはり宿泊者以外は見れないとのことでした。情報によれば見れると聞いていたのですが・・・・・。残念です。
山口観光、楊貴妃の里
さて、角島を後にして次は「楊貴妃の里」へ向かいます。県道275号線を長門方面に15分ほど走ればまた国道191号線に出ます。
7~8分も走れば下関市から長門市へ入って行きます。そこからさらに10分ほど走ると「伊上」の信号が出てきて、そこを左折すると県道66号線に入って行きます。
そこから走ること約9キロで「楊貴妃の里」に到着しますが、いずれも看板が出ているので迷うことはないでしょう。駐車場は無料で止められますが、狭いです。乗用車が5台ぐらいしか止められません。
しかし、いつ行っても止められると思います。正直、そんなに観光客は来ないところですね。今日も誰もいませんでした。
駐車場に車をとめて歩いて坂道を下るとすぐにお土産屋さんがあります。
まだ開店してませんでした。ここに到着した時間は9時30分頃です。お土産屋さんを過ぎると広場が見えてきます。
ちょっと中国風な感じの広場ですね。ここで年に何回か催し物を開催しているみたいですね。
写真左側の階段を上ると「二尊院」があります。正式名所は「真言宗龍伏山天請寺 二尊院」です。
建創は大同2年(807)平安時代の高僧、伝教大師・最澄の開山と伝えられています。
この方は、全国各地の温泉発見でも有名な高僧ですね。
広場を渡り二尊院の前を通り過ぎて奥に行くとトイレがあります。順路は看板が出ているのでわかります。
今回は、平日で朝も早い時間帯だったので他の観光客はいませんでしたが、近年人気が出ているそうです。
「安産」・「子宝」・「縁結」ということで訪れる方も増えているのでしょう。もしかしたら「恋人の聖地」になるかも。
100円入れてくださいね。
これが「楊貴妃の墓」です。
お墓の手前にある円形の物は「摩尼車」(まにぐるま)と呼ばれているものです。
なんでも、手前に一回廻すとお経を一巻呼んだのと同じになるようで、楊貴妃の供養になり、願い事も叶うそうです。
絵馬も販売しています。願い事を書いてみてはいかがでしょうか。
さて、この地に伝わる「楊貴妃伝説」、入り口に大きく掲げた看板が立っているので分かると思います。
ここを訪れたのはやはり3年前でした。
その時から「楊貴妃伝説」のことを少しずつ調べたりはしていますが、近頃ではまんざら嘘ではないのかもしれない、と思うところがあります。
今回は、長くなるので伝説文は表記しません。また、ここだけではなく、日本全国に「楊貴妃伝説」というものは残っています。
どれが本当なのかはわかりませんが、それだけ謎を秘めた人物であったことは間違いないでしょう。
実際に中国でも「楊貴妃」のことについてはいまだにすべてがはっきりしておらず、日本死亡説も別口で書かれているということです。
実際に実在した人物ですから、誰もが真相を知りたいのは山々ですよね。
世界三大美人の一人といわれ、絶世の美人とまでも謳われた「楊貴妃」、こういう場所を訪ねることもひとつのきっかけになるかもしれません。
山口観光、龍宮の潮吹
さて、「楊貴妃の里」を後にして、同じ半島内の反対側に位置する「龍宮の潮吹」に向かいます。
一度県道66号線の分岐まで戻り(5分程度)、左折して県道66号線を走っていきます。棚田や千畳敷の看板が出ているのでわかります。
約10分程度で到着しますが、この県道は山の中を走っているので目標物がまったくありません。
「龍宮の潮吹」付近まで来ると看板が出ているので、そこを左折して海岸の方に降りていきます。
ここから道路が狭くなるので要注意ですね。特に下り坂で見通しの悪いカーブが多いので最善の注意が必要です。
到着すると右手に有料駐車場があるのでそこに駐車して歩いて見学します。
3年前に来たときは、この辺一帯はここまで整備されていなくて、ましては駐車場も路肩の広くなっているところに適当に止めて見学していました。
久しぶりに訪れて驚きましたね。ただ駐車料金が一律で300円かかるようになったのが残念です。少し前までは無料でした。また、駐車場警備の方も常駐し誘導してくれるのでわかります。
新しく売店もできてトイレも新築されていました。また、同じ敷地内にある「元乃隅稲荷神社」もきれいになり観光名所の一つとして力を入れていることがひしひしと感じ取れます。
ここで「元乃隅稲荷神社」と書きましたが、今は「元乃隅神社」に改名されていました。
稲荷神社なのに何で?、と思いながらも訪問して改名した理由を知りことができましたね。
驚きの理由です。
「神のお告げ」です。
このことについては言及は避けますが、本当の理由をかいま見ることができました。治世の流れなのかな、と思っております。
由来書は看板で大きく掲示されているのでわかりますが、この由来書と今回の改名を照らし合わせると、歴史史上辻褄が合わなくなる部分が出てきますが、これもあえて言及を避けます。そこそこの事情があると思っております。
でも、本当に整備されてきれいになりました。これで観光客も増えてくるのではと感じました。
さて、定番の撮影スポットは、一の鳥居をくぐり、階段を上がったところですね。
ここからの写真はなかなかいい情景が撮れます。ただ、観光雑誌などで載っている写真はここから撮った写真よりも、一の鳥居の近くから撮影した写真が多く用いられています。
ここからだと全体的な広さが実感でき、また、海岸線に突き出た岩盤層がはっきりわかるからだろうと思います。この写真の海岸に突き出た右手あたりが「龍宮の潮吹」です。
外国人観光客で人気No.1の「京都伏見稲荷神社」、九州佐賀の「祐徳稲荷神社」が特に有名ですね。ここをくぐって海岸へと向かって行きます。
残念ながら今回は潮は吹いてくれませんでした。30分ぐらいは待ったのですがダメでしたね。時間が無くなったのであきらめました。
「龍宮の潮吹」は天候に大きく左右されます。必ず見れるとは限りません。
今回も天気がよくて風もなく、日本海も比較的に静かだったので、打ち寄せる波が小さくこれではダメだな、と思った次第です。
3年前に来た時は、偶然にも見ることができました。ただ、その時は一瞬だったので写真がとれなかったですね。激しい時は、高さ30m近くまで噴き上げるとのことです。季節的には冬場が一番多いとのことです。
やはり日本海がもう少し荒れてくれないと見れませんね。
ほとんどが刷新されてきれいになった「龍宮の潮吹」、冬場は寒いですが天候が悪い日ほど確率がアップします。
潮吹き見学専用の展望台もあるので、近くに来た際は是非立ち寄って見学してください。
山口観光、湯本温泉
さあ、用事を済ませるために長門市内に向けて出発です。
夕方からは北九州の方でまた用事があるので観光はここまでのはずでした。しかし、せっかく長門市まできたので見ておきたいものがあり、1時間ほどで用事を済まし、急いで長門市内にある「湯本温泉」に向かいました。
国道191号線から国道316号線に入り、美祢方面に約15分ほど走ると右側に見えてきます。県道34号線を右折すると湯元温泉に到着です。
立ち寄った理由は、湯元温泉内を流れる「音信川」河川敷にある「恋人の聖地」を確認することでした。
しかし、場所がわからず、探し回ること約30分、どうしても見つからずに湯元温泉の観光案内所に飛び込みました。
そこで発覚したのは、「恋人の聖地」は現在存在しない」、ということでした。
確かにあったことは間違いはないのですが、詳しい事情は説明してくれませんでしたが、返却したそうです。また空振りに終わってしまいました。
仕方ないのでその恋人の聖地があった場所を聞いて行ってみることにしました。
この「音信川」の周辺は、県道36号線沿いにある大きなホテルがある場所とは違い、小さな旅館と住宅街を混合した場所です。道路も狭く、観光客用の駐車場もありません。
今回は観光案内所の方のご厚意で車を止めさせていただき歩いて付近を散策してみました。
観光案内所を左に出て歩いて行くと踏み切りがあります。そこを超えて5分ほど歩くと河川敷にでます。
この川にはいくつかの小さな橋が架かっていますが、一番最初に出てくるのがこの「やちよばし」です。
この橋を渡り左に50mぐらい行くとまた橋が架かっています。
この橋の名前は「せせらぎ橋」、ここを渡ると「音信川河川公園」に入って行きます。
ここに少し前まで「恋人の聖地」があったとのことでした。、園内どこをみてもいまは面影もなく、残念です。
なぜ、返納したのかは詳しくは教えていただけませんでしたが、これからの湯元温泉のことを考えると、それもひとつの選択肢ではなかったかと思います。
近年「星のリゾート」がこの湯元温泉に新たな旅館施設の開発に乗り出しているとの話を聞いています。この地域の活性化につながる、また、温泉郷としての価値が見出せるのであればこの開発も素晴らしいものだと思います。
ただ、消費者側から考えてみると、金額が張る施設は好まれません。
やはり自然と融合した施設の開発、そしてだれもがいつでも訪れることのできるインフラの整備が、まず先決ではないのかな、と湯元をみていて感じますね。
小さな公園施設ですが、園内には「足湯」があります。
せっかく来たのでこの足湯に浸かって15分ほど物思いにふけっていました。でもなぜかホッとしますね。やはり足湯はいいですね。無料です!
そういえば公営の日帰り温泉施設があったと思い、また河川敷沿いを上流に向かって歩いて行きます。
「やちよばし」より上は、現在、河川敷の工事が大々的に行われており、景色を楽しむどころではありませんでした。
今日はある意味最悪の日でした。日帰り温泉施設「礼湯」に到着すると「本日休業」の張り紙、その横に小さく張られていた紙の内容を確認すると、1月31日をもってこの施設は終了する、とのことでした。
「湯本温泉」さん、どうしたの?、と思わずこのベンチに座り込んで考えてしまいました。
さて、今回はこれで終わりです。この後急いで九州へ戻りました。
まとめ、山口観光、山陰の名所と絶景の日本海
今回は制約された時間の中での観光だったので、これが限界でした。久しぶりに訪れた山口山陰海岸、本当は「青海島」にも行くつもりでしたがやはり無理でした。
この「青海島」に道の駅がありますが、ここもにわかに人気が出ているとのことです。また「ちくわ」も本当においしく是が非でも食べたいと思っていましたが、その夢も叶えませんでした。
今回廻って思ったことは、各施設の設備が充実してきているということですね。3年前に訪れた時よりも、観光客は確実に増えているとのことでした。
もちろん無料が有料になったりもしますが、これは維持していく上で仕方がないことだと思います。
観光資源の維持費は膨大な経費が掛かります。そのおかげで手放さなければいけないような事になることも、日本全国では沢山発生しています。
やはり、維持していく上でも、観光客である私たちが、最低限度の出費は仕方ないのかな、と思う次第です。
今回は、「湯元温泉観光案内所」のみなさんと、「龍宮の潮吹」の売店のおばちゃん、また「西長門リゾート」の従業員の方、本当にお世話になりました。
◎追記 2020年コロナウィルスの感染拡大の中、「星野リゾート」が湯元温泉に進出を決めました。
衰退している温泉郷の救世主となりうるか、ですが、温泉郷は宿泊客を呼び込めないと必ず衰退していきます。
団体客だけではなしえない、個々のお客さんの口コミやSNS発信による情報が、これからの観光地の集客に大きく左右されます。
何か一つ核になるものをつくり、自らも情報発信を積極的に行っていく積み重ねが5年後、10年後の未来を明るくするのではと感じています。
また、ご機会があればお寄りいただければ幸いです。今日は最後までお読みいただきありがとうございました。
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